「北海道を周遊するなら、JRパスとレンタカー、どっちがいいの?」
これは北海道旅行で 最も悩むポイントの一つ。結論から言うと、「都市間はJRパス、郊外はレンタカー」の使い分けが正解でした。
2026年4月に20日間・7都市を周遊し、両方を実際に使った私が、リアルな費用と使い分けの結論を全公開します。パスの元は取れましたが、使い方を間違えて特急3本・¥58,620を余計に払った失敗も正直に書きます。

この記事でわかること
- JR北海道の「北海道フリーパス」は 元が取れるのか?(実際に乗った区間の通常運賃で計算)
- 私がやってしまった パスの使い方の失敗と、損しない旅程の組み方
- レンタカー(カーシェア)の 見えない出費と、実際に起きたトラブル
- 20日間の 交通費の全内訳(¥217,400)
- パターン別のおすすめ
結論:都市間はJRパス、郊外はレンタカー
先に結論です。
| シーン | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 札幌⇔旭川・稚内・函館などの 都市間移動 | JRパス | 特急が乗り放題。長距離ほどお得 |
| 富良野・美瑛・旭岳・宗谷岬などの 郊外・観光地 | レンタカー | 鉄道だけでは回りきれない |
| 札幌市内・小樽など 近距離 | JR(パス内)or 徒歩 | 地下鉄・JRで十分 |
「どちらか一方」ではなく「併用」が、北海道周遊では最も効率的でコスパも良いというのが実感です。
ただし JRパスは「いつ使うか」で得にも損にもなります。これは後半で詳しく書きます。
北海道フリーパスは元が取れるのか?
私が使ったのは 「北海道フリーパス」(JR北海道の7日間乗り放題きっぷ)。2人分で¥56,000(1人¥28,000)でした。
期間は 4月6日〜4月12日。この7日間に、特急5本とJRの小樽往復に乗りました。
パス期間中に乗った列車と、通常運賃で買った場合の金額
| 日付 | 区間 | 列車 | 通常運賃(1人・片道) |
|---|---|---|---|
| 4/6 | 札幌→旭川 | 特急ライラック | ¥5,440 |
| 4/9 | 旭川→稚内 | 特急宗谷 | ¥9,220 |
| 4/9 | 稚内→札幌 | 特急宗谷(約5時間) | ¥11,420 |
| 4/10・11 | 札幌⇔小樽(往復) | JR | ¥1,600 |
| 4/12 | 札幌→登別 | 特急北斗 | ¥4,890 |
| 4/12 | 登別→函館 | 特急北斗 | ¥7,790 |
| 合計(1人) | ¥40,360 |
通常運賃は、乗車券+特急券(普通車指定席・通常期)の合計です。2026年9月時点の運賃で計算しています(駅探で確認)。
1人¥28,000のパスに対して、通常運賃なら ¥40,360。1人あたり¥12,360、2人で¥24,720得した計算です。元は確実に取れました。
効いているのは 稚内の往復です。旭川→稚内と稚内→札幌の2本だけで1人¥20,640。この2本でパス代の7割以上を回収しています。
JRパスが向いている人
- 札幌を拠点に 複数都市を周遊する人
- 稚内・函館など 長距離の特急に乗る人
- 運転に不安がある・免許がない人
JRパスが向いていない人
元が取れたとはいえ、全員におすすめできるものではありません。
- 富良野・美瑛など、車で回るエリアがメインの人 — 見どころの多くが駅から離れていて、結局車で回ることになります
- 札幌・小樽だけの短期旅行 — 札幌⇔小樽はJRで片道¥800。パスの出番はありません
- GW・お盆・年末年始に行く人 — この時期は北海道フリーパスが使えません(次の項目で詳しく)
- 移動より滞在を重視する人 — 1か所にじっくり滞在するなら、都度きっぷを買うほうが安く済みます
買う前に必ず確認したい2つの条件
① 指定席は6回まで
7日間で普通車指定席を取れるのは6回までです。私は特急5本だったので範囲内でしたが、道内をガンガン移動する予定なら回数配分の計画が必要です。② 使えない期間がある
4/27〜5/6・8/10〜8/19・12/28〜1/6は利用不可。つまり GW・お盆・年末年始には使えません。私が4月に使えたのも、GW前に旅程が終わったからでした。
価格・条件は改定されることがあるので、購入前に公式で確認してください。
- 北海道フリーパス|JR北海道 公式(2026年9月時点:えきねっと ¥28,000/駅窓口 ¥29,000・7日間)
正直に書きます。私はJRパスの使い方を間違えました
「北海道フリーパスは元が取れる」——確かに元は取れました。でも私の旅程には、後から見ると明らかにもったいない失敗がありました。
パス期間の「外」に、特急3本・¥58,620が残った
問題は、パスが切れた後に乗った特急です。
| 日付 | 区間 | 特急 | 支払額(2人) |
|---|---|---|---|
| 4月15日 | 函館 → 札幌 | 北斗13号 | ¥19,540 |
| 4月23日 | 札幌 → 五稜郭 | 北斗8号 | ¥19,540 |
| 4月23日 | 函館 → 札幌 | 北斗21号 | ¥19,540 |
| 合計 | ¥58,620 |
パス代¥56,000を、パス期間外の3本だけで上回っています。
7日間乗り放題のパス1枚分より多い金額を、たった3回の移動で払ったことになります。

札幌⇔函館が突出して高い。ここが分岐点
なぜこうなったか。実費から逆算すると答えははっきりしています。
札幌⇔函館の特急北斗は、片道1人あたり ¥9,770(¥19,540 ÷ 2人)。
私が乗った区間の中でいちばん高い区間です。往復すると2人で¥39,080。
これだけで7日間パス(2人¥56,000)の7割に達します。
結論: 北海道フリーパスの元が取れるかどうかは、
「札幌⇔函館をパス期間内に収められるか」でほぼ決まります。
私は函館に2回行きました(4/12〜4/15 と 4/23の日帰り)。
このうちパスでカバーできたのは、4/12の行きの1本だけ。帰りと、2回目の往復が丸ごと実費になりました。

「2枚目を買えばよかった」——実は、それでも救えなかった
計算してみると、ここが意外と難しいところでした。
パス期間外の特急は 4月15日と4月23日。この2つは8日離れています。
7日間パスは連続した7日間しか使えないので、
- 4月15日から使い始める → 4月21日まで。4月23日が範囲外
- 4月17日から使い始める → 4月23日まで。4月15日が範囲外
どちらにしても3本すべてはカバーできません。 2枚目を買っても無駄が出る旅程だったわけです。
私が本当にやるべきだったこと
失敗から得た教訓は、パスを買うかどうかではなく 旅程の組み方でした。
長距離特急に乗る日を、7日以内に固める。
私の場合、4月15日の函館→札幌を 4月17日以降にずらすか、
4月23日の函館日帰りを 4月21日までに前倒しするだけで、
3本すべてが2枚目のパスの範囲に入りました。
2枚目のパスは期間中の他のJR移動も無料になります。実際その期間には、札幌⇔ロイズタウンのJR往復(2人¥2,320)もありました。
つまり実費 ¥60,940(特急3本+ロイズタウン往復)が、2枚目のパス代 ¥56,000 で済んだ計算です。
差額は2人で約¥5,000。金額だけ見れば大きくはありません。
ただ、同じお金を払うなら、2枚目のパス期間中に小樽や旭川へもう一度行くこともできたわけです。「どうせ乗り放題なら」と行き先の選択肢が広がるのがパスのいちばんの価値だと、後から気づきました。
「行きたい場所」で日程を組んでから交通手段を考えると、こうなります。
北海道では逆で、先に長距離特急の日をまとめてから、その前後に市内観光を配置するのが正解でした。
なお、パスを使わない区間は、JR北海道やえきねっとの割引きっぷで安くなる場合もあります。片道だけの移動なら、そちらも比較してみてください(対象・価格は公式サイトで確認を)。
この失敗から言えること(買う前のチェックリスト)
- ☐ 札幌⇔函館に乗るか? → 乗るなら必ずパス期間内に入れる
- ☐ 長距離特急に乗る日は7日以内に収まっているか?
- ☐ 収まらないなら、旅程の順番を入れ替えられないかを先に検討する
- ☐ 2枚目を買う場合、期間の重複や空白で無駄が出ないか計算する
レンタカーが必要になる場所
一方、鉄道だけでは回りきれないエリアもあります。私はその都度 カーシェアの「タイムズカー」で車を借りました。
レンタカーが必須なエリア
- 富良野・美瑛: 青い池・白ひげの滝・展望スポットは車がないと厳しい
- 旭岳・吹上温泉などの山岳・秘湯: 公共交通が乏しい
- 宗谷岬(稚内): バスもあるが本数が少なく、車が効率的
富良野・美瑛は特に 「レンタカー必須」。逆にここを鉄道だけで回ろうとすると、時間を大幅にロスします。
実際に借りた5回の費用
| 日付 | 行き先 | 費用 |
|---|---|---|
| 4月6日 | 旭川(旭山動物園・旭岳ロープウェイ) | ¥7,170 |
| 4月7〜8日 | 富良野・美瑛(2日間) | ¥13,970 |
| 4月9日 | 稚内(宗谷岬・ノシャップ岬) | ¥5,130 |
| 4月13日 | 函館近郊(大沼公園ほか) | ¥5,470 |
| 4月17日 | 札幌近郊(支笏湖ほか) | ¥6,540 |
| 合計 | ¥38,280 |
私が使ったのは カーシェア(タイムズカー) で、ガソリン代と補償が料金に含まれています。一般的なレンタカーは返却時に満タンにして返すのが基本なので、比較するときは給油代も足して考えてください。
出費はこれで終わりではない(駐車場代)
車で行く観光地は、駐車場が有料のことがあります。実際に払ったのはこの2か所です。
| 場所 | 駐車場代 |
|---|---|
| 青い池(美瑛) | ¥500(2026年7月から普通車¥1,000に値上げ) |
| 支笏湖ビジターセンター | ¥500 |
1回¥500と聞くと小さく見えますが、「車なら移動費は借りた料金だけ」と思っていると予算がずれます。
車で回る日は、目的地の駐車場が有料かどうかを事前に調べておくと安心です。

実際に起きたトラブル: 借りた車がパンクしていた
4月17日、支笏湖へ向かうために車を借りたときのことです。
借りた車のタイヤがパンクしていました。
別の車に変更してもらえたので事なきを得ましたが、気づかずに走り出していたらと思うとゾッとします。
郊外では、すぐに助けを呼べる場所が近くにあるとは限りません。
乗る前にタイヤと燃料計だけは確認することを、心からおすすめします。
運転の負担は「時間」以上に効く
費用表には出てこないコストがもう一つ。運転する人の疲労です。
- 4月7日(富良野・美瑛): 道がガタガタなうえに雨。運転していたパートナーがかなり大変そうでした
- 4月9日(稚内): 借りた車が運転しづらく、パートナーは「足が痛い」と苦戦。車種は選べないことがあります

一方、JRの特急は乗っている間ずっと休めます。
稚内から札幌までの約5時間も、座っているだけで着きました。
2人旅で運転できるのが1人だけなら、この負担は想像以上に大きいです。
「安いほう」ではなく「疲れないほう」で選ぶ日があってもいい、というのが20日間回った実感です。
実際の交通費・全内訳(20日間・2人)
| カテゴリ | 金額(2人分) | 内訳 |
|---|---|---|
| 飛行機(成田⇔新千歳・往復) | ¥39,540 | 往路¥17,800 / 復路¥21,740 |
| 自宅⇔成田空港 | ¥6,700 | ¥3,350 × 2 |
| 新千歳空港⇔札幌市内 | ¥7,340 | 往路¥2,880 / 復路¥4,460 |
| 北海道フリーパス(7日間) | ¥56,000 | 1人¥28,000 |
| パス期間外の特急 | ¥58,620 | ¥19,540 × 3本 |
| レンタカー(カーシェア 5回) | ¥38,280 | 上の表参照 |
| 登別駅⇔登別温泉 | ¥1,800 | ¥900 × 2 |
| 市内交通・近距離のJR | ¥9,120 | 函館市内のバス・市電、札幌の地下鉄、ロイズタウンへのJRなど |
| 交通費 合計 | ¥217,400 | 1人あたり ¥108,700 |
20日間・7都市を2人で回って交通費 ¥217,400。旅費総額61.2万円のうち、3分の1以上が交通費でした。
北海道は都市間の距離が本州の感覚と違うので、ここを甘く見ると予算が崩れます。
(駐車場代¥1,000は含めていません)

パターン別・おすすめの選び方
① 都市周遊メイン(札幌・函館・旭川など)→ JRパス中心
特急乗り放題を活かして都市間を移動。郊外に行くときだけスポットでレンタカー。私のスタイルはこれ。
ただし、長距離特急に乗る日はパス期間の7日間に固めること。
② 富良野・美瑛・道東の自然メイン → レンタカー中心
花畑・展望スポット・秘湯を巡るなら、車がないと話になりません。フル日程レンタカーが正解。
③ 札幌・小樽だけの近距離旅 → JR+徒歩でOK
レンタカー不要。地下鉄とJRで十分回れます。
よくある質問
Q. 北海道フリーパスは本当に元が取れますか?
札幌⇔函館や稚内などの長距離特急をパス期間内に入れられるなら、取れます。
私の場合、パス期間中に特急5本+小樽往復に乗って、通常運賃なら1人¥40,360のところをパス代¥28,000で済ませました。
一方で期間外に乗った特急3本だけで2人¥58,620かかったので、元が取れるかは旅程の組み方次第というのが正直なところです。
Q. JRパスとレンタカー、どちらか一方だけにできませんか?
エリア次第です。 札幌・函館・旭川・稚内のような都市間移動が中心ならJRだけで回れます。
ただし富良野・美瑛・旭岳・宗谷岬は鉄道だけではほぼ回れません。
この2つを両方行くなら、併用が結局いちばん効率的でした。
Q. レンタカーとカーシェアはどちらがいいですか?
私が使ったのはカーシェア(タイムズカー)で、ガソリン代込み・15分単位から借りられるのが便利でした。
「観光地に行く数時間だけ車がほしい」という使い方なら、カーシェアが向いています。
一方で、何日も借りっぱなしにする・長距離を走る場合は、パック料金や距離料金の条件によってはレンタカーのほうが安くなることもあります。借りる時間と走る距離で両方を見積もって比べてください。
Q. 特急の指定席は何回まで取れますか?
北海道フリーパスで取れる普通車指定席は6回までです(2026年9月時点)。
6回を使い切った後も、座席未指定券の設定がある特急なら、普通車指定席の空いている席に座れます(JR北海道公式)。
私は特急5本だったので範囲内に収まりましたが、道内を頻繁に移動する予定なら、どの列車で指定席を使うかを先に決めておくと安心です。
まとめ:北海道周遊は「JRパス+レンタカー併用」がベスト
北海道の移動手段の結論:
- 都市間の長距離 → JRパスが確実にお得(私は2人で約¥24,700得した)
- ただし長距離特急の日はパスの7日間に固める(私はここで¥58,620を実費で払った)
- 富良野・美瑛・山岳・最北端 → レンタカー必須。駐車場代と運転の疲れも計算に入れる
- 迷ったら併用:都市間はJR、観光地はスポットでレンタカー
「どっちか一つ」で悩む必要はありません。エリアごとに使い分けて、特急の日をまとめるのが、時間もお金も一番ムダのない北海道の回り方です。



